名無しさん@閉鎖まで6日(福岡県)
2023/03/07(火) 15:42:25 ID:MWYJ1EYP
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タイで売られている「シンハー」「チャン」「レオ」、3種類のビールは何が違うのか?(筆者撮影)
これまで「おいしい」と思っていたものが、ある日突然、おいしいと感じなくなる。特に味付けが変わったわけでも、自分の味覚に大きな変化があったわけでもない。唯一変わったのは“情報”だ。「知らぬが仏」という言葉もあるが、最近、ビールについてそんな経験をしたというのは、ビールを偏愛するネットニュース編集者・中川淳一郎氏(49)だ。現在タイ・バンコクに滞在中の中川氏を襲った“事件”と、そこで考えたことをリポートする──。
* * *
タイの飲食店ではよく、3種類のビールが提供されます。「シンハー」「チャン」「レオ」の3つです。シンハーはアルコール度数が6.4%と高く(今は5%に)、敬遠していました。アルコール度数が下がっても刺激がなんだか強く、若干敬遠気味。少しオシャレな店で輸入ビールが多い時は、その中に唯一あるシンハーを飲みます。輸入ビールよりは安いからという、ちょっと消極的な理由で。
チャンは飲めますが、若干「重い」かつ「甘い」といった感覚があります。ここらへんはビール飲みにしかよく分からない感覚です。そしてレオですが、これはスッキリとして飲みやすい。「労働者のビール」とも言われ、飲食店でもコンビニでも安いことが適宜あります。シンハーは大抵高く、チャンとレオは同じかチャンが少し高いことが多い。
今回のタイ滞在、レオを中心に、うめぇうめぇ、と飲んでいたのですが、同行している妻が「あのさ、中川さん(※妻は私のことをこう呼びます)が衝撃を受けることを言うね」と切り出しました。一体なんだ?と思っていたところ、「実はレオって発泡酒なんだって」と衝撃の一言が発せられたのです。
これまでと何も変わらないはずなのに…
あくまで日本の税法上の分類ですが、レオは麦芽率がビールとしての基準を満たしていないのです。タイの場合、麦芽率によって税率が変わるわけではないのですが、スッキリとした味わいを出すために、レオは麦芽率を下げているのでしょう。
実は私は、日本で発泡酒が登場した1995年以来、「こんなビールのまがいものなど飲むものか!」といったスタンスを貫いてきました。もちろん、コロコロと変わる税制に対応すべく、顧客に少しでも安く飲めるお酒を提供しようと奮闘するビール会社の企業努力には頭が下がります。でも、やっぱりビールが飲みたかった。
飲食店に行った時、「生ビールジョッキ一杯300円」などとやたらと安い値段で提供している店で、「なんか味が変だぞ」と思って樽を見ると、発泡酒のブランド名が書いてあったりする。そんな時は、すぐに瓶ビールに変更します。発泡酒をビールの代わりに飲むという発想は一切ありませんでした。
問題は、今回のレオですよ……。家人に発泡酒であることを伝えられた後、私はどうしたか? 残念なことに、まったくレオを飲まなくなってしまったのです。
「これまで好きで飲んでたんだから、同じでしょ? もう一回飲めば」と言われて飲んでみたのですが、なんだか薄っぺらいビールみたいな味わいに感じられます。私自身の舌は変わっていないので、単に発泡酒に対する偏見でこのような変化が発生してしまったのでしょう。レオは悪くありません。しかし、「レオは発泡酒だった」という衝撃の事実を知った後は、チャンばかり買って飲むようになりました。
まさかのノンアルコールビール事件も!
実は同じような経験は過去にもありした。チェコへ旅行した時、「BIRELL」というビールがたいへんおいしく、これを毎日ホテルで飲んでいました。
BIRELLは安くて、かつライトな飲み心地で重宝していて、チェコ最終日、ドイツへ向かう電車に乗る前に缶を2本買いました。そして「いざ飲みますか!」となった時に、あらためてラベルをよく見たら、なんとコレはノンアルコールビールだった……。私はビール偏愛男なのですが、まさかのノンアルビールをビールだと思い込み、うめぇうめぇ、と言っていたのです。

タイで売られている「シンハー」「チャン」「レオ」、3種類のビールは何が違うのか?(筆者撮影)
これまで「おいしい」と思っていたものが、ある日突然、おいしいと感じなくなる。特に味付けが変わったわけでも、自分の味覚に大きな変化があったわけでもない。唯一変わったのは“情報”だ。「知らぬが仏」という言葉もあるが、最近、ビールについてそんな経験をしたというのは、ビールを偏愛するネットニュース編集者・中川淳一郎氏(49)だ。現在タイ・バンコクに滞在中の中川氏を襲った“事件”と、そこで考えたことをリポートする──。
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タイの飲食店ではよく、3種類のビールが提供されます。「シンハー」「チャン」「レオ」の3つです。シンハーはアルコール度数が6.4%と高く(今は5%に)、敬遠していました。アルコール度数が下がっても刺激がなんだか強く、若干敬遠気味。少しオシャレな店で輸入ビールが多い時は、その中に唯一あるシンハーを飲みます。輸入ビールよりは安いからという、ちょっと消極的な理由で。
チャンは飲めますが、若干「重い」かつ「甘い」といった感覚があります。ここらへんはビール飲みにしかよく分からない感覚です。そしてレオですが、これはスッキリとして飲みやすい。「労働者のビール」とも言われ、飲食店でもコンビニでも安いことが適宜あります。シンハーは大抵高く、チャンとレオは同じかチャンが少し高いことが多い。
今回のタイ滞在、レオを中心に、うめぇうめぇ、と飲んでいたのですが、同行している妻が「あのさ、中川さん(※妻は私のことをこう呼びます)が衝撃を受けることを言うね」と切り出しました。一体なんだ?と思っていたところ、「実はレオって発泡酒なんだって」と衝撃の一言が発せられたのです。
これまでと何も変わらないはずなのに…
あくまで日本の税法上の分類ですが、レオは麦芽率がビールとしての基準を満たしていないのです。タイの場合、麦芽率によって税率が変わるわけではないのですが、スッキリとした味わいを出すために、レオは麦芽率を下げているのでしょう。
実は私は、日本で発泡酒が登場した1995年以来、「こんなビールのまがいものなど飲むものか!」といったスタンスを貫いてきました。もちろん、コロコロと変わる税制に対応すべく、顧客に少しでも安く飲めるお酒を提供しようと奮闘するビール会社の企業努力には頭が下がります。でも、やっぱりビールが飲みたかった。
飲食店に行った時、「生ビールジョッキ一杯300円」などとやたらと安い値段で提供している店で、「なんか味が変だぞ」と思って樽を見ると、発泡酒のブランド名が書いてあったりする。そんな時は、すぐに瓶ビールに変更します。発泡酒をビールの代わりに飲むという発想は一切ありませんでした。
問題は、今回のレオですよ……。家人に発泡酒であることを伝えられた後、私はどうしたか? 残念なことに、まったくレオを飲まなくなってしまったのです。
「これまで好きで飲んでたんだから、同じでしょ? もう一回飲めば」と言われて飲んでみたのですが、なんだか薄っぺらいビールみたいな味わいに感じられます。私自身の舌は変わっていないので、単に発泡酒に対する偏見でこのような変化が発生してしまったのでしょう。レオは悪くありません。しかし、「レオは発泡酒だった」という衝撃の事実を知った後は、チャンばかり買って飲むようになりました。
まさかのノンアルコールビール事件も!
実は同じような経験は過去にもありした。チェコへ旅行した時、「BIRELL」というビールがたいへんおいしく、これを毎日ホテルで飲んでいました。
BIRELLは安くて、かつライトな飲み心地で重宝していて、チェコ最終日、ドイツへ向かう電車に乗る前に缶を2本買いました。そして「いざ飲みますか!」となった時に、あらためてラベルをよく見たら、なんとコレはノンアルコールビールだった……。私はビール偏愛男なのですが、まさかのノンアルビールをビールだと思い込み、うめぇうめぇ、と言っていたのです。